eramaker2 マニュアル



開発を始める前に

eramaker2の開発には何が必要か - 最低限求められる技術 - 開発前にやっておくべき設定 - KAGについてちょっと理解する - TJSについてちょっと理解する

eramaker2の開発には何が必要か


基本的にはテキストエディタがあれば大丈夫です。Windowsに最初からついている「メモ帳」でもOKです。
ただメモ帳は機能が少なく、あまりお勧めできません。フリーで使えるテキストエディタとして、TeraPadやサクラエディタをお勧めしておきます。

またKKDE2は吉里吉里でソフトを作るためのフリーの統合開発ソフトであり、もちろんeramaker2でソフトを作るのにも使えます。ただ古いパソコンだと少々重いようです。
PORING SOFT .NET さん
http://www.poringsoft.net/

なお絵や声を当てたい人も、最低限キャラの名前や設定をいじるためにテキストエディタが必要です。この場合、本当にいじるのが少しならメモ帳でも良いですが。

もちろん、テキストエディタだけでなく、eramaker2も必要です。
eramaker2でゲームを作るための雛形は「テンプレート」と呼ばれます。このマニュアルでは、「erakanon eramaker2 テンプレート版」という雛形を使って説明していくので、サークル獏のホームページから「erakanon eramaker2 テンプレート版」をダウンロードしておいてください。

また、eraシリーズを全く未経験の人がeramaker2で開発していくのはやはり難しいと思われます。上記のテンプレート版も普通にゲームとして遊べるものです。他にもeramaker1で作られたテキスト調教SLGはほとんどがフリーソフトなので、適当なものをプレイしてeraシリーズのシステムを理解してみて下さい。
なお、eraシリーズの原点である拙作[era] -eyes roved about-だけはだいぶシステムが違うのでご注意。

この後の説明も、基本的にeraシリーズはプレイしてシステムを理解されていることを前提に進んでいきます。

最低限求められる技術


・Windowsのファイルの操作を理解している。ファイルをコピーしたり移動したり、フォルダを作ったりできる。ダウンロードしたファイルがどこに行ったかわからなくなったりしない。
・ファイルの解凍、圧縮が出来る。ゲームを配布したいならばファイルを解凍するだけでなく圧縮して1つのファイルにまとめられなくてはいけない。Lhaplusなどのフリーソフトが有名。
・テキストエディタが操作できる。特にコピー&ペースト(貼り付け)は、似たような処理をやることが多いゲーム開発では重要です。そのほか、全角と半角、大文字と小文字などを間違えず入力できること、[]や{}や""や''などを間違えず打ち込めることも必要です。

(全角)あいうえお アイウエオ ABCDE abcde 愛上尾 <> ””
(半角)アイウエオ ABCDE abcde <> ""


とりあえず以上の3点ができれば、最低限eramaker2でゲームを開発することができると言っていいでしょう。

開発前にやっておくべき設定


エクスプローラなどでファイルの拡張子(txtやexeなど)が表示される設定になっているべきです。eramaker2の開発に限らず、パソコンで何かを開発するときには必要なことですが……

Googleで「拡張子を表示」で検索してみる
http://www.google.co.jp/search?q=%e6%8b%a1%e5%bc%b5%e5%ad%90%e3%82%92%e8%a1%a8%e7%a4%ba

KAGについてちょっと理解する


まずdataフォルダの中にあるeramainフォルダを開き、そこにあるtitle.ksをテキストエディタで開いてみましょう。
このように○○.ksというファイル名だとKAGで書かれているファイルです。

色々書いてあってよくわからないかもしれませんが、20行目の[endscript]と22行目の*loopというところを注目してみてください。


PrintL(GAMEINFO[i]);
[endscript]

*loop
[iscript]


この間に、適当な文を入れてみます。何でもよいです。


PrintL(GAMEINFO[i]);
[endscript]
調教ゲーム作るぞ
*loop
[iscript]


さて、この状態でテキストを保存した後でゲームを起動してみましょう。
ゲーム開始時に、書き込んだテキストが表示されたでしょうか?

KAG(title.ksのようにksで終わっているファイル)ではこのように、文字を入れればそのままの文字が表示されます。
しかしこのままでは「はじめから」の頭に文字が入り込んだ形になり、きれいではありませんね。
改行の処理をしてみましょう。


PrintL(GAMEINFO[i]);
[endscript]
調教ゲーム作るぞ[r]
*loop
[iscript]


このように、文末に[r]を入れてみます。[r]は必ず半角にしないとダメです。
保存してゲームを起動すると、改行が入ったはずです。
このように、KAGでは[]でくくった文字列によって特殊な命令をすることができます。[r]は改行しろという命令です。


PrintL(GAMEINFO[i]);
[endscript]
調教ゲーム作るぞ[l][r]
*loop
[iscript]


さらに[l]も入れてみましょう。[l]は入力待ちという命令です(注:これは大文字のIではなくて小文字のLです)。これを保存してゲームを起動すると、入力待ちの状態になったはずです。
[r]や[l]のような命令を「タグ」と呼びます。タグにはきわめて多くの数がありますが、eramaker2でゲームを作るときに必要なタグは限られています。一覧を見たいときは吉里吉里公式ページのhttp://devdoc.kikyou.info/tvp/docs/kag3doc/contents/にある「タグリファ レンス」を見てみましょう。

なお、10行目の

[e v="kag.MAKER2_MODE=true"]


などを見てもわかるとおり、タグは[]でくくるだけでなくより高度な情報を使うこともできるのですが、これはやや複雑になるので別の機会に説明します。

他に覚えることとして、「コメント」の書き方があります。2行目から4行目を見てみましょう。


;「最初に戻る」を選択したときはここに戻るようにする
;なお[startanchor]を指定するときは直前に必ずセーブ可能なフラグ
;(|で名前をつけたフラグ)を置くこと


このように、頭が半角の;で始まる行は無視されます。これを「コメント」と呼びます。
コメントをきちんと付けておくと、他の人が見たときに理解しやすいですし、何よりしばらく後になって自分で見たとき「これはどんな意味だっけ?」ということになりづらいです。

TJSについてちょっと理解する


TJSはKAGより難しいですが、最低限の部分だけでも理解しないとeramaker2でゲームを作るのは難しいです。

dataフォルダのeracomフォルダから000愛撫.tjsを開いてみてください。
このように○○.tjsというファイル名だとTJSで書かれているファイルです。


COM.COM0 = function() {
*STR(0) = "愛撫";

*LOSEBASE("体力") += 5;
*LOSEBASE("気力") += 50;


ファイルの先頭あたりはこのようになっています。ここで体力の消費を5でなく500にしてみましょう。


COM.COM0 = function() {
*STR(0) = "愛撫";

*LOSEBASE("体力") += 500;
*LOSEBASE("気力") += 50;


保存して、プログラムを実行します。そして適当なキャラを調教対象として選び、愛撫を実行してみてください。普段と違って大幅に体力が消費されるはずです。

続いて、27行目あたりを見て下さい。

} else {
*SOURCE("快c") = 2800;
*SOURCE("情愛") = 250;
}

if(*STAIN("口") >= 2 && ASSIPLAY == 0) {


ここに、次のようなコードを入れてみましょう。


} else {
*SOURCE("快c") = 2800;
*SOURCE("情愛") = 250;
}
*SOURCE("快c") *= 10;
if(*STAIN("口") >= 2 && ASSIPLAY == 0) {


半角、全角などを打ち間違えないように注意してください。文の最後に;を打つのも大切です。
保存してゲームを起動、愛撫を実行してみると普段よりも快Cの上昇が大きいはずです。
このように、TJSを扱うことでゲーム内のパラメータの変化などをコントロールすることが出来ます。

もしそうならなかった、もしくはエラーメッセージが出たという場合は正しく打ち込めているかどうか確認してください。


*SOURCE("快c") *= 10;

・行の頭にある数文字ぶんの空白は「タブ」です。キーボード左端中央あたりの「Tab」キーで打ち込むことができます。決して全角スペースをいくつか打ち込むことで位置をそろえないでください。エラーが起きます。
・行の終わりには必ず半角の;を入れて下さい。TJSの決まりです。例外は ) や { や } で終わる文など。
・快cだけは全角、他はすべて半角で打ち込んでください。どちらが違ってもダメです。特に""に注意。快cのcを大文字のCにしないように注意。
・SOURCEはすべて半角大文字で打ち込んで下さい。

この辺の決まりは鬱陶しく見えるかもしれませんが、TJSでは色々なことができるがゆえの制約です。1つずつ慣れていってください。
なお、最初のうちは真似したいコードをそのままコピー&貼り付けして、それを書き換えていくやり方がおすすめです。ミスが出づらくなります。

また、TJSでも「コメント」を書くことが可能です。


if(*STAIN("口") >= 2 && ASSIPLAY == 0) {
//奴隷の口の汚れがあるときキスはない(愛液よごれはOK、助手調教時は問題なし)
*SOURCE("不潔") = 0;


このように//が書いてあるところがコメントです。//が書いてあるところは無視されます。


*SOURCE("不潔") = 0; //奴隷の口の汚れがあるときキスはない(愛液よごれはOK、助手調教時は問題なし)


なお、このように行の途中に//を入れてその後にコメントを書いても良いのがKAGとTJSのコメントの大きな違いです。


Last Updated : 2009-4-20


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